ニ本の赤いチューリップ

今年の3月11日、2時46分も、
仕事中だった。

お客さんと一緒にNHKのTVを観て、一緒に黙祷をするところだった。


その瞬間、ドアがバンと開いて、知り合いの人がチューリップを持ってやって来た。

2本の赤いチューリップ。

おまけに貰ったという。

嬉しいながらも、その瞬間、黙祷が出来なかったと思ってしまったけれど、
今、思えば、とても素敵なプレゼントだった。

今頃気づいて、私は、やっぱり、まだまだ未熟だなぁ・・・


夕方、時間が出来て、自転車で、少し離れたお店に買い物で向かう。
久々に白い雲と水色の空を見て、綺麗だなぁ…と気持ちよく感じた。


5時頃の、光が強いオレンジ色の夕焼けも、心打つ温かい光。

自分は今、生かされているのだから、残された者として、強く生きなければ、と感じさせてくれた、
応援のような景色だった。


暖かい三月、
凍るようなあの時とは違う、温かい空気を感じれた日。

うちのおじいちゃんおばあちゃん達も、
今はやっと帰れた愛する土地で、寒さに開放されて穏やかにしているのかなぁ。